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錫と羆の王 デザイナーズノート01


前作パスティロードの制作で、
短編を作りながらSRPGSTUDIOの使い方を覚えるという目的を達し、
いよいよ長編で一本やろうというのが本作のはじまりです。

ほぼ時を同じくしてコロナもはじまり、
これはむしろ、籠り座してじっくり制作する機会到来と捉え、
以前からやろうと思ってた様々なネタを全て投入するつもりで
制作に乗り出しました。

まず、やりたいことの1つめは 世界名作劇場 でした。
世界名作劇場に関しては十人十色の定義がありますが、
自分の定義は、
既存の文学作品を題材とし 1つの解釈を10倍に膨らましたり
あるいは空白を創作で埋め、作中の時代にある文化要素を散りばめる。
そして何よりも大事なことは、
自分の子に見せても恥ずかしくない内容 であること。

さて、世界名作劇場のような構造を持つ作品ということで、
題材はどうするかいろいろ検討しました。
これまでショーナン作品のSRPGは原型となる題材は
あるにはあったんですが、あくまで原型。
今回は題材自体を明示した作品にするので選択に悩みます。

当時の候補としては
・オズの魔法使い
・紅楼夢
・三国志平話
・仙境異聞
・トリスタンとイズ―

この辺りが良いなと、朧げに思ってはいたものの、
その頃たまたまユーチューブで観た マクベスの解説 が
とんでもなく面白かったので。
近所の図書館で翻訳本を読み、更に同列で語られる
四大悲劇の残り3作も一気に読みました。

そこで1つ気づきます。
それは四大悲劇の主人公です。
ハムレットは 王族
オセローは 軍人
リア王は 王族
マクベスは 軍人

SRPGをやる際に軍人がいると超やりやすい。
仕える王族もいるなら尚話が作りやすい。
それじゃあ
ハムレット・オセロー組  VS リア王・マクベス組
でシェイクスピアワイワイワールドでいいのでは?
というのが着想です。
これで 原作/シェイクスピア四大悲劇 が決定します。

それから一カ月ほどプロットを練りました。
世界名作劇場メソッドで制作するので、
できうる限り原作準拠設定を維持しつつ
4つの話を1つにまとめる作業です。
出来上がったのは三部作

第一部は、
四大悲劇の作中で語られてる過去の話をまとめた因果編
ハムレット"王"が戦いに明け暮れていた時代、
オセローはまだ奴隷で、
リア王はまだ後継者を決めるほどには老いてなく、
マクベスは頭角を現し騎士団の長ではあるがまだ領主ではない。
それらがどう四大悲劇本編の状態状況になっていくのか、
そういった想像を膨らませた話になっている。

第二部は、
四大悲劇本編。
ハムレット王は既に亡く、ハムレット王子が
仇であるクローディアスを討つため、
キプロス総督となったオセローの力を頼る。
その一方で、老いたリア王は三人の娘に富を分配した後
追放され、時を同じくしてマクベスがダンカン公を暗殺し
リア王が治めていた王国に反旗を翻す。
2つの王国の内乱と2つの王国の激突を描いた内容となった。
二部の最後でマクベスは2度目の魔女の予言を受け
不死なる黒王として君臨し、オセローはイアーゴの謀で死ぬ。
ハムレット王子はクローディアスを討ち、
リア王は素性を隠したケント伯に庇護され荒野をさまよう。
だいたい四大悲劇通りの話になる。

第三部は、
マクベスと最後まで対峙するハムレット王子。
頼りとしていたオセローは既に亡く、絶望的な状況下。
諸国はマクベスの手に落ちると思われていた中、
大陸の兵団を引き連れたコーデリアと
父の仇マクベス打倒の兵を島で整えていたマクダフ達が合流し
マクベスの侵攻を食い止める。
しかし、マクベスはリア王を人質に取り、コーデリアを
おびき出して殺害する。ハムレット王子はマクダフと共闘し
マクベスの居城に兵を進め最後の戦いがはじまる。
そういった三部作の締めくくりとなっている。

真エンドは、ホレイショウをはじめ
四大悲劇の名脇役達が魔女ヘカティを討伐する話を予定した。
ローゼングランツとギルデンスターンが敵として現れ
時として味方となる、グラシアーノとビアンカの
意外な活躍、子孫が王となるフリーアンスの物語、
そして原作通り幕を閉めに訪れるフォーティンブラス。
四大悲劇ファンなら一度は空想する一大番外編となっている。


ここまでが大まかなプロットであったものの、
これ全部作ると10年以上かかる目算だったので、
この中から第1部だけを、
とりあえずちゃんと作ろうという事になったのが
2020年初頭でした。







by souka_t | 2022-10-16 19:19 | 同人ゲーム制作 | Comments(0)
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