バリントン・J・ベイリ作 時間衝突を読了。
タイトルからしてキャッチーで、なんとなく読んでみよって具合に
図書館で借りて読んでみたんですが、とんでもない傑作でした。
タイムワープモノは古今東西いろいろありますが、
これほど独創的なものを今まで見た事が無いです。
話のギミックである時間衝突に関する全容は意外と早く
明かされるんですが、その回避方法を模索する一方で
人種問題を肥大化したような内部争いも同時に消化
していく展開は大変面白く、各世界の事情の書き方が巧い。
特にチンク世界の摩訶不思議な道教チックな書かれ方が良い。
おしむらくは主人公のキャラが薄く、
重要なところはほとんど研究者のアスカーがもっていってた感が
あるところだけど、設定の面白さでそこは完全に押しきってた。
ラストの大団円でも大惨事でもない、ただ結末に向かって予定が
淡々と進行していく感じのシーンは結構好き。
けど、斜行存在があまりにも万能過ぎたのは個人的に興ざめだったかな。
正直、読んでてどんな方法で丸くオチを付けるかずっと気になってたけど、
華麗な着地とは言い難いものだった。しかし、こういう全てが全て丸く収まる
わけじゃない不時着も嫌いじゃない。
バリントン作品は初でしたが、これは他のも読んでみたいと思いました。