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2014年 月曜更新 第15回
月曜です。

先週も暖かい日が続き作業絶好調。
ついにうちのGM春出展品が出揃い、最後のドルフィンネットワークも
予約・取り置きを開始しました。

「今週末GM開催するぞ」と言われても出展だけならできる程度まで
用意が進みましたが、よくよく考えてみるとカタログもまだ出回ってないし、
出展側もまだスペース配置が分かってない段階なのですよね。

それで、本番まで余裕のある時間を何に費やすかと言えば、
当日用のオマケ製作なんですが、今回はコピー本が間に合いそう。
16ページに及ぶかなり悪ノリした内容で、ここ最近はコレにリソースを
割きまくってる状態が続き、その成果があってか完成が見えてきました。
コピー本とかすんごい久しぶりなんですけど、やっぱり同人と言えば本ですね。
今回は5部ほど用意しようと思ってます。

本も快調ということで、来期の新作にも既に取り掛かっています。
次回作はたぶん二人用。今期の平穏なテーマが続いた分、
次はまたウォーなテーマを乗せる予定です。




■言葉の魔力の話

言葉というのは非常に難しく、ほんの少しのニュアンスや、
語彙の選択で、印象という天地が逆転することもあります。
いくら学を積み、知識を蓄え、自分の中で理論を構築したところで、
それは所詮インプットでしかありません。
真に難しきはアウトプットであり、それは作品であり、人に対して発する
言葉であります。 今回はその言葉の魔力を目の当たりにしたお話をしましょう。

あれはいつだったか。随分前、今よりもう少しスーパーのツナ缶が
安かった頃だったか。
日曜なのは間違いない。あれは間違いなく日曜だった。
日曜と言えばニチアサ。6時半のアニメ枠からプリキュアまでの
テレアサコンボからフジに切り替えワンピまでアニメ2本で繋ぎ10時。

そこからBS日テレの「小さな村の物語イタリア」に切り替え、
ナレーションと音楽が紡ぎ出す独特の雰囲気に酔いしれながら
ようやく日曜のはじまりを迎える。はじまりは朝食を兼ねた昼食の用意だ。
選択肢は多くない、パスタかラーメン、あるいはカレー。
零士ニズムを体現する自分としては、ここは、ラーメン・ビフテキ・カレー
と行きたいところだが、最近は本当に「ビフテキ」と言わなくなって久しい。
時の流れと共に造られる言葉もあれば、失う言葉もある。
ディレクトリとかもあんまり聞かなくなったね。
なんだよフォルダって、洒落ッ気づきやがって!

さて、その日の昼食も早々に支度し早々に済ませたことだろう。
そこまで不確かなこと尽くしだが、午後の予定が無かったことだけは確かだ。
その日の午後はネットサーフィンをしていたのは確かなのだから。

あるライブコミニュティをなんとなく開き、面白そうなタイトル名を探す。
面白い奴というのは、たった数文字の中でもセンスが滲み出るものだ。
「雑談部屋です」  なんのだよ!
「歌います」 いいよ歌わなくて!!BGM派だからっ
「部屋主がルールです」 民主主義が気に食わないからって専制君主制か!?
「コミュ力ないんで」 じゃあつけてからやれよ、レベル上げて来いよ!!!

と散々な具合。
そっ閉じ寸前のところで、1つのタイトルが目に入る。

「桜花賞を見ながら雑談しましょう」

ほ、ほほう! なんと明確なタイトルだろうか。
タイトル見ただけで何をして何を楽しみ何をテーマに物を語る部屋なのか
一瞬にして理解できる。素晴らしき短文構成。まさしく国語の美。
常々こういう人材こそが小学校の国語教師になるべきだと思うのだが、
いくらなんでもライブタイトルでそこまで期待を膨らませるのはいかがなものか自分。

あまりの衝撃に、競馬を全く知らないということすら忘れて、入室ボタンをクリック。
回線トラフィックを通りグーグルクロームを解してライブ情報が表示される。

部屋主
「こんにちわー ようこそいらっしゃいました」

声質から察するに歳の頃は30後半から40半ば、
作った声ではなくごくごくナチュラルで無理が無い声だ。
すなわちそれは、純粋に同行の士を求める物腰。好漢だ。

ショーナン
「よう旦那、ここは競馬実況の部屋かい?」

いつものように文字情報だけで大上段から切り込む自分。
チャットウインドウから軽い挨拶と同時に確認を取る。

部屋主
「あ、いえいえ、実況なんて滅相も無い」
「この後始まる桜花賞を見ながら予想した馬を応援するぐらいです」
「えっと、競馬はやられるのですか?」

ショーナン
「昔、98でクラシックロードを2~3時間やったぐらいだ 詳しくない」
「そこまで競馬に興味があるって訳じゃないんだが、センスあふれる
タイトルに釣られて、ついつい入ってしまったのよ」

部屋主
「クラシックロードとはまた懐かしいですね」
「それでは、今から試しに予想をしてみませんか?JRAのサイトから
本日の出走馬一覧が見れますので、是非ごいっしょに」

そう言って、JRAのサイトを丁寧に案内しはじめる。
その丁寧さたるやJRAの関係者かと思うほどに。
出走馬表のオッズなどを確認し、1番人気と4番人気あたりをチョイスし、
即席な予想を伝え、部屋主の予想も聞く。
そう、あくまで予想するだけなのだ。オンライン馬券を買うわけではない。
この時点では、競馬自体に興味が無い自分にしてみれば運勢占いのようなものだ。
そして本番まで数十分。

ショーナン
「旦那、そうとう馬が好きみたいだけど、人間と馬、どっちが好きだい?」

突拍子も無く、それでいて、相手の度量を測る質問を突きつける。

部屋主
「むずかしい質問ですね」
「人間の男性と馬なら馬の方が好きですね」

ショーナン
「するってえと、馬より女?」

部屋主
「ははは、そうなりますね」
「ちょうど良いので、競馬がちょっと面白くなるお話をしましょうか」

ショーナン
「ききましょ ききましょ」

この時まで確かに競馬よりこんな部屋を開く部屋主に興味があった、
そうこの瞬間までは。 そして、彼は驚くべき言を発する。

部屋主
「桜花賞というのはですね、4歳馬、すなわち4歳の"牝馬"限定のレースなのです」
「馬で言うところの4歳とは、人間でいうところの高校生ほどの年齢なので」
「桜花賞は女子高生のみ参加が許されるJKレースということなのです!」

衝撃的な言であった。
モニターの横でつけていたテレビに映る競馬場の馬達が、
みるみる魅力的なものに見えてくるではないか。
1ほどにしか興味の無かった競馬にこの瞬間4~5の興味に上昇していた。

ショーナン
「なあ、旦那、パドックを回るのは、まるでファッションショーのようだな」

部屋主
「まさしく!」



もう数年前の話だったが、昨日の桜花賞の話を見て
このエピソードを思い出した。彼とは微妙な繋がりが現在もありつづける。
by souka_t | 2014-04-14 09:47 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
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