最近はエドモンド・ハミルトンの短編集を取り寄せて読んでます。
タイトルにもなってる最初の作品【フェッセンデンの宇宙】と
【風の子供】を読み終えたのでその感想。
【フェッセンデンの宇宙】
「世界は誰かの実験で生まれた」系の元ネタっぽい。
マッドサイエンティストの手によって作られた小宇宙を
覗き込んで、その生活や進化を見守り、そして突然
世界に干渉して滅ぼしてしまう。まさに箱庭シミュレーションの
プレーヤーとゲームの関係を表したような内容だった。
実際にこの世界が上位の世界の実験室で生まれて、
たまたま放置されてて、たまたま地球みたいなのができて、
たまたま人類が生まれて、たまたままだ実験の進行上
注目されてないとしたら、どうだろう?
そんな「どうだろう?」を考えると眠れなくなる話だ。
凄く星新一っぽい。
星新一の登場人物は淡々しているが、
その点だけこっちはちょびっと情熱的かなって感じ。
大変面白かった。す(S)こしふ(F)しぎのSFかな。
【風の子供】
風の吹き荒れる丘で、風と戯れる少女に出会うお話。
風という自然現象と無垢な少女という組み合わせは、
なんというかグッとくるものがある。
風を生き物として見る少女と
頑なまでに風は生き物ではないとする主人公の
対比がこの話の象徴的で、ラストまでその
違いを引っ張りきってやや後味の悪い余韻を残すところが
個人的には気に入った。
なんだろうなあコレ。
行って帰ってくる話の基本中の基本なのだけれど、
いっしょに連れて帰ってきたお姫様が、
呪われたままって言うのかな。
サッパリするエンドじゃないんだ。
ちょっと黒さっ言うか濁りがあるんだよ。好きだなあこういうの。