■#02 コンタクト編■
ピグを始めると【クエスト】という項目が目にとまります。
これはちょっとした指標のようなもので、ピグ内のあらゆる
システムやサービスを利用したり、ステージに移動すると
それに応じてクエストが達成され、アメ(ピグのお金のようなもの)
やアイテムが手に入るというものです。
これは新規ユーザーに【目的】を持たせ、その中で
チュートリアルもこなさせようという上手い施策でした。
この後、出会う人やすれ違う人のほとんどが【クエスト】を
目的として行動している場合が多かった事にこの施策の成功具合が伺えました。
しかし、自分はあえて【クエスト】を無視することを決め、
「チャットウインドウがあるんだし、わかんねーことは人に聞けばいいべ」
という体当たりスタイルで家を出ます。
移動できる場所は何十種類もあり、それぞれに1~10ぐらいの
番号が振られたミラーが存在します。規模にもよりますが、
1ステージにつきだいたい30人ぐらいが定員で、人気のステージは
すべて満員になるほど。
とりあえず人がいっぱいいるところに行けば面白いものが見れるかもしれない
という期待から、ほぼ満員に近い海のステージへと移動しました。
すると・・・
「重い」
なにやら大勢ピグがひしめき、フキダシであちこち会話が見えます。
それなりの接続者を一カ所で捌いているためサーバーへの負荷が激しい様子。
そして、驚いたのが海の中に移動できない事。
浮き輪で浮いている人達を見るに、アイテムの浮き輪が必要なのは
視覚的にすぐ分りました。なるほど、アイテムが無いと行けない場所も
あるのかと。アイテムを手にするには無論ゲーム内通貨や貴重な
引換券が必要となります。ここで早くも課金ゲームとしてのピグの
片鱗を目の当たりにしました。
しぶしぶと他の部屋に移ります。次は渋谷だか池袋といった
実際の地名を冠するテーマステージ。
まずは適当な誰かに話しかけてみようと、道行く人に近づくも・・・
なにやらせわしい様子。ちょこまかと移動しては買い物をして
すぐに消えてしまいます。なんとも会話にもち込む事が難しい。
他にもいくつかの場所を見て周りましたが、
だいたい似たような感じで、立ち話に持ち込むこと自体が難しい。
これは後に会話目的には相応の機能が備えられていると知りますが、
この時点で自分はありあわせの物と知識で策を練り始めます。