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【ゲーム】聖剣伝説4クリア感想


ここ最近週間1ステージづつ攻略していたPS2ソフト・聖剣伝説4を
ようやくクリアしたのでその感想。

■ゲーム簡易説明
ゲームボーイ時代から続くスクウェアのアクションRPGシリーズで、
スーパーファミコン版の3作目から11年ぶりという長い沈黙を破り
発売されたのがこの4作目。ハードの進化に合わせフル3D化と豪華な
ムービーが本編の随所で挿入されている。



悪い意味で有名になってしまった本作だが、決してクソゲーではない。

まず、軽い気持ちでプレイするゲームではない。
そもそもテレビゲームとはどんな心構えで挑むべきなのか、
本作を最後までやり遂げた今となってはそれを正面から問われた気分だ。

旧スクウェアのゲームを遊んできた人達には"聖剣伝説"というブランドに
それぞれの思い入れがあるんだと思う。
11年という歳月は長く、ゲームは100倍以上の容量となり
数百倍の処理速度と表現力を得た。
それを思えば、本作のステージアクションに特化した仕様は、
必然の流れであり、これもまた進化であると思う。
結果的に一本道のアクションであっても、ステージ自体の箱庭的な造りは
豪華で、そこに組み込まれた物理エンジンを前面に押し出したオブジェクトや
ギミックは、当時2006年時点のゲームにおいて大きな挑戦であったと受け取れる。
それらは不完全で、まだまだ改善の余地のあるものではあったが、
なにをしたかったのか分からないというほどの迷走はなく、
むしろ、地形や物を生かしたアクションの提案としては趣があると言っても良い。

従来の聖剣伝説と一線を期すのは"難しさの質"が違い過ぎる事だろう。
数値的な成長要素のウエイトを極限まで下げる一方で、
求められるアクション性へのプレーヤースキルが高めに設定されている。
これは、繰り返し雑魚敵を倒すことによって着実にレベル上げをする行為が
攻略と直結することを否定しただけであって、1つのアクションゲームとして
見る場合は、高いプレーヤースキルを要する難しいゲームの範疇に留まる。

今回は難易度ノーマルでプレイしてエンディングを迎えたが、
全編に渡って難所はいくつもあり、ボスの攻略もいくつかは困難であった。
がしかし、理不尽なほど難しいかと言われればそうでもなく。
1つ1つの対処法は明確に設定してあるので、ある程度の良心が見え隠れしている。
また、セーブポイントも区画ごとにしっかり完備されており、
長時間のプレイが水泡に帰すことも意外と少なかった。
言うなれば、やはり難しいアクションゲームの範疇である。

本作を難航足らしめている要素に操作性がある。
前作まで剣を振るかアイテム・魔法を使うかぐらいしか要素が無かったが、
本作では 剣を振る・カメラ移動・捕縛・ガードする・タックル・ステップ
・ジャンプ二段・補助魔法・攻撃魔法(飛び道具)・補助魔法選択・攻撃魔法選択

と、アクションゲームが得意なプレーヤーでも軽く困惑するほどボタンを使う。
また、それぞれのアクションにキャンセルは利かず、余計な1アクションのために
逃げ遅れて大きなダメージを受けるといったことが起き易い。
よってプレーヤーの反応速度はあまり反映されず、本質的にはその場その場での
適切なアクションの選択が求められる。

とにかくアクションゲームが苦手な人はお断りな造りであり、
良く言えば玄人好みのゲームと言える。
あのスクエニが、自分のようなリトライが多くなれば多くなるほど
燃えるプレーヤーがやっと面白味を見出すぐらい狭いゾーンを狙った
真意は分かりかねるが、スクエニが示した1つの挑戦として見ると
その心意気は多分に評価するところがあり、これが世間的に
受け入れられなかったところにもまた、一般的にゲームの楽しみ方が
変わってきたという事実が見え隠れしている。
"理不尽スレスレに難しい"がウケなくなってきているのだろう。


総評するに、マゾな奴は1度はやっとけ。
by SOUKA_T | 2011-06-02 19:32 | そこはかとなくゲーム系 | Comments(0)
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