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”文学少女”と飢え渇く幽霊 感想


前巻の『人間失格』を下地とした物語に引き続き、
今回はエミリー・ブロンテの『嵐が丘』に擬えたものになっていました。
残念ながら自分は『嵐が丘』を読んだことが無かったのですが、
それでも二転三転する展開は充分楽しめるもので、
前巻からの期待通りなかなか読ませる一冊でした。

前巻に比べて、文学少女・遠子先輩のコミカルな面がより一層引き立ち、
ライトノベル然としたキャラの立ち様でしたが、
今回も最後はキメめるところはキメたといった感じで、
素晴らしい文学少女っぷりでした。

前巻同様ミステリー要素があり、
暗号や『嵐が丘』をベースとした濃厚な人間関係の謎かけなどは
前巻より仕掛けが凝っていた印象があります。
自分が『嵐が丘』を知らないせいか、ちょっと濃厚過ぎて
読んでて疲れたほどでした。
だいたい中盤ぐらいでオチは見えてきましたが、
後日談で語られる意外な人物の意外な関わりは最後まで全然読めませんでした。

全体的に先が気になる話で楽しめたものの、
前巻の『人間失格』の本文をベースにした物語と比べると
若干凝り過ぎな感がありました。
結末も解決の爽快感より、走リ続けてようやく息をつく安堵のような
重苦しさからの解放感が強かったです。
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by souka_t | 2011-09-29 22:28 | ノベル | Comments(0)
2011年 月曜更新第三十九回
月曜です。
皆さん一週間いかがお過ごしでしたでしょうか。

先週からようやく涼しくなったと思いきや、
今度は肌寒いですね。なんとも極端。

台風で身動きがとれなく
面白いネタは特に無い一週間でしたが、
あえて1つ搾り出せば、"BLOOD-Cのようやく来た急展開"でしょうか。
クランプだからさすがに最後の方に急転があるとは思いましたが、
11話は凄かったです。近年稀に見る力技。
残り1話でどうまとめるのか? それとも映画に丸投げるのかが
今週放送する最終回の焦点です。個人的にはかなり楽しみ。

残った要素といえば・・・

・ギモーブの赤
・約定
・父様
・犬
・サヤの記憶
・刀

この辺りでしょうか。

まず、テレビ版だけである程度の区切りを付けてくれると仮定して、
物語的にどこを着地点とするかが未だに見えてきません。
中盤からようやく"記憶がおかしい"といったメインっぽい話が浮上してきたので、
記憶を取り戻して終わるのかと思ったのですが、戻しちゃヤバそう。
ラスト前の11話でまくしたてるように語られ始めた劇中劇、その首謀者を
倒してお終いなのかなとも思いますが、どうも父様か喫茶店の店主が
それっぽいので、はじめから怪しすぎた二人だけにイマイチ感。
結局名のあるクラスメイトも全員生きてて、いろいろと立場がひっくり返ったので、
もう、これどう収拾するの?っていうカオス感がヤバイです。
見てるこっちが残り尺の少なさにヒヤヒヤモノ。

そんなこんなで楽しみなBLOOD-C最終回なのでした。
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by souka_t | 2011-09-26 22:57 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
善意と布教
某コミニュティでの面白かったやりとり掲載。


(22:31) えーおー: こたろうおっす
(22:31) えーおー: こたろう
(22:31) こたろう: はい
(22:31) えーおー: こんな時間まで起きてて平気か
(22:32) こたろう: まだまだこれからですよww
(22:32) えーおー: まだまだこれからか
(22:32) えーおー: それは心強い
(22:32) こたろう: はい^^
(22:32) えーおー: こたろう テレビゲーム最近なにやった
(22:32) こたろう: うち、ゲームないんです;;
(22:33) えーおー: そうか まあ それもいい
(22:33) こたろう: 質問があります
(22:33) えーおー: スリーサイズは秘密だ
(22:33) こたろう: ピグで知り合って、
(22:33) こたろう: 会うのって
(22:34) こたろう: どうなんでしょうかね。。。
(22:34) えーおー: 正直こわいね
(22:34) こたろう: ですよね;;
(22:34) えーおー: だって 考えてもみろよう
(22:34) えーおー: えーおーさんと会うことにするとするじゃない
(22:34) こたろう: はい
(22:34) えーおー: 怖くネ?
(22:34) えーおー: へんなヒゲのおっさんっぽいじゃんえーおー
(22:35) えーおー: こわくね?
(22:35) こたろう: ww
(22:35) えーおー: こわいよな
(22:35) えーおー: やめとけやめとけ
(22:35) こたろう: あった人いますか?
(22:35) えーおー: いないよう
(22:35) こたろう: ですよね
(22:35) えーおー: こたろうとなら会ってもいいぜ
(22:35) えーおー: ほら こわいだろ?
(22:35) こたろう: ww
(22:36) えーおー: 今 こう思ったろ
(22:36) えーおー: 「ほんきかこのヒゲ、まぢきもいわー」って
(22:36) えーおー: な な な
(22:36) こたろう: ランチに誘われたんですよ。。。
(22:36) えーおー: ランチっっっ
(22:36) こたろう: なんか
(22:36) えーおー: な
(22:36) こたろう: 回線が
(22:37) こたろう: わるいのか
(22:37) こたろう: いちいち
(22:37) えーおー: こたろう不調だな
(22:37) こたろう: どうしてでしょう;;
(22:38) えーおー: こたろうの恐れる心に回線が反応してるんだな
(22:38) こたろう: まさかww
(22:38) えーおー: こたろうもフォースとともにあらんことを
(22:38) えーおー: ランチとか おごってさ
(22:38) こたろう: はい
(22:38) えーおー: それで恩を売って
(22:39) えーおー: イケナイことしたいだけかもしれないぜ
(22:39) こたろう: ああ;;
(22:39) えーおー: いいのか?
(22:39) こたろう: 42歳のかたです;;
(22:39) えーおー: えーおーさんはこたろうが心配だよ
(22:39) えーおー: 相手?
(22:39) こたろう: はい;;
(22:39) えーおー: 42とかおまえっ
(22:39) えーおー: むこう焦ってるんだよ
(22:40) こたろう: ?
(22:40) えーおー: いいか 冷静になれこたろう
(22:40) えーおー: その42のエロヒヒオヤジが
(22:40) えーおー: こたろうにランチおごってなんの得ががある?
(22:40) こたろう: なにも、、、?
(22:41) えーおー: こたろう なんかスゲエ研究とかしてんの?
(22:41) こたろう: え?
(22:41) えーおー: こたろう 政府機関の機密でも知ってるの?
(22:41) こたろう: いえ;;
(22:41) えーおー: こたろう 大財閥のご令嬢なの?
(22:41) こたろう: いえ;;
(22:42) えーおー: ぜってえ 下心あるぜ
(22:42) えーおー: えーおーさんならあるね
(22:42) えーおー: いまのなし
(22:42) えーおー: ぜってえ キケンだぜ
(22:42) こたろう: ;;
(22:42) えーおー: こたろう よく考えようぜ
(22:42) こたろう: はい
(22:43) えーおー: とりあえず15万出したら おさわりおけ程度にしとけ
(22:43) こたろう: えww
(22:43) えーおー: いまのなし
(22:43) こたろう: wwwwwwwwwww
(22:43) えーおー: まあ 45さいってのは微妙なラインだな
(22:44) こたろう: ;;
(22:44) えーおー: 回線やべえなあこたろう
(22:44) こたろう: 調子悪いですww;;
(22:44) えーおー: こたろうかわいそう
(22:44) こたろう: なんとかなりませんか?;;
(22:44) えーおー: かわいそうだから 明日えーおーさんがランチおごってやるよ 会おうぜ
(22:44) こたろう: wwwwwwwwwww
(22:45) えーおー: ほら こわいだろ?
(22:45) えーおー: こういうことよ
(22:45) こたろう: はい。。。
(22:45) えーおー: こたろう
(22:45) えーおー: 愛してるよ
(22:45) こたろう: 爆wwwwwwww
(22:45) えーおー: ほら こわいだろ?
(22:45) えーおー: こういうことよ
(22:46) えーおー: こたろうー
(22:47) えーおー: こたろう大学の友達おおいんだろ
(22:47) こたろう: あんまり、、w
(22:47) えーおー: 悪いヤツはだいたい友達だろ
(22:47) こたろう: ?
(22:47) えーおー: こたろうもボードゲームやろうぜ
(22:47) こたろう: どんなゲームですか?
(22:47) えーおー: ウノやったことある?
(22:48) こたろう: はい
(22:48) えーおー: ウノをものっっすげえおもしろくした感じ
(22:48) こたろう: んんんんん?ww
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by souka_t | 2011-09-25 23:09 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
台風
朝起きたら停電で、時計の表示が12時台で止まってたものだから
大変な寝坊をしたかと思った。いやはや驚いた。

昨晩は外が大変なことになっていたので、
早朝に家の周りを見てきました。
その写真を掲載します。


まずこの祠。
稲荷系の祠なんですが、見事に半壊。
近所のおばちゃんが残骸をホウキで掃いて集めてました。



次に海岸。
撤収を終わらせてなかった海の家のテーブルやらイスが散乱してます。


海辺の廃屋。
古い建物で長く手入れしてなかったせいか表面がかなりもってかれてます。
周りの地面には壁財が散乱し、前を通る人は唖然とした顔をしてました。


ケンタッキーの看板。
ついこの前に改装したばかりのケンタッキーでしたが、
ドライブスルーの看板がやられました。


近所の柵。
地味ながら台風の強さを如実に表した爪痕です。



ぬこたち。
車の下にいた野良はどう台風を凌いだのか気になるところです。


今回のは5年に一度あるかないかのスゲエ台風でした。
水害が無かったから良かったものの、
水害とかあったらうち即死亡なんでまぢカンベンです。
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by souka_t | 2011-09-22 20:59 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
2011年 月曜更新第三十八回
月曜です。
皆さん一週間いかがお過ごしでしたでしょうか。


先週は暑さでダウン。
なにかいろいろと進めたいことはありつつも、
思うように調子が出ず。
エクスリワード完成という1つのヤマが過ぎたせいもあってか、
燃えカスモードに入っちゃいました。
涼しくなったらどうにか調子を戻したい。

秋日和になったら、
まず縄張り図を書きに行きたい。
次にお遊びでちょこっとづつ造ってたアナログコピーゲームの絵も仕上げたい。
その後に完全新作に本格的にシフトして、ちょっとした書き物もしたい。
時間があればまた3D背景も再開したい。
積みゲーも崩したいけど、今年はもうテレビゲームをする年じゃないかな。
これほど創作に向かい合った年も今までなかったと思う。
2005と2009のコミケでの爆売れと
今年2011の異常なリリース数はショーナンロケッティアズ史に残る快挙。


制作は全く進まなかったものの、
資料発掘に関しては先週に意外な成果がありました。
滞っていた後漢剣侠列伝の制作に必要不可欠な、
漢代の大事な部分を記した資料です。
この資料がえらい事になってまして、
後漢時代の生活様式のイメージを根底から覆すものになりそうな雰囲気。
先週は夢中になってそれを読み漁っていましたが、まだ読みきれず。
読み物としての興奮もあり、書物文献との出会いの面白さを実感した週でした。


先週の大事件といえば
あやちプリクラ流出でしょうか。
しかし、よくよく次々にこういったものが出てきますね。
これを見た時は、ロードス島戦記のカーラの台詞が頭をよぎりました。
「天秤は揺らしてこそ均衡が取れる」
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by souka_t | 2011-09-19 20:32 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
【ゲーム】Super Stacker 2 クリア感想
Super Stacker 2
ブラウザでできる積み木ゲームです。
昨晩某ニュースサイトで見つけて、ちょっと遊んでみるつもりが、
2~3時間やりこんで最後までクリアしました。

意外と面白いので、まだやってない方は是非やってみてください。


これがゲーム画面。
四角や三角や円のブロックを積み上げて
落とさず数秒持ち堪えればクリアという超単純ルール。
序盤は綺麗に積み上げれば簡単にクリアできますが、
進むにつれてヒネりが必要になってきます。
このヒネりを考えるのが適度に右脳を使って楽しい。



コンプ。
単純明快ながら、なかなかにして遊ばせてくれます。
解も1つだけではないところも発想力を要して良い。
こういったパズルゲームはリトライも軽く、
それでいて解けなければ解けないほどムキになってハマります。
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by souka_t | 2011-09-18 09:05 | そこはかとなくゲーム系 | Comments(0)
湘南ポテト祭り

マックポテト全サイズ150円キャンペーン最終日直前だったので、
Lを3個ほど買って来た。世に言う湘南ポテト祭りである。

5年以上前、家から徒歩2分の場所にあったマクドナルドが潰れて以来、
マクドナルドに行く機会が激減していたのだが、
たまにマック+コカコーラというアメリカンな組み合わせを心行くまで
堪能したくなるのは何故だろうか。

ギットンギットンの油モノで口内を蹂躙し、
洗剤を流し込むが如く炭酸飲料をガブ飲みするのは、
一重に快楽である。

身体に悪い食事と思われるだろう。
無論、重々承知である。
我が旧友の名言に
「身体に悪そうなものほど美味い」
とある。
まさにそれを体言した蛮行と言えよう。

一度フルサイズのポテトを死ぬほど食べてみたいという欲求が
あったものの、今回のLサイズ3個に及び、得た教訓は
"1個は余裕 2個は飽きる 3個は惰性" であった。

結論から言えば、
時間があればじゃがいもから調理して自分で作ったほうが美味いし
量やスパイスの調整も利く。
手間を考えれば150円キャンペーン中のLサイズ1個+Mサイズ1個は有り。

しかしながら、久々のマックであった。
基本的にマックは臭うので部屋の中で食べることを極端に嫌っているのだが、
たまには悪くない。だが、たまにだけだ。
マックを宅で食っていいのは高校生まで。
自分の世代では吉牛の持込みでも嫌がられたものだ。



コーラを注いだらグラスの下部が割れて分離した。

長年に渡って部屋で活躍した100均グラス終了のお知らせ。
恐らくアイスココアを何度も作っている内に、
グラス内下部を高温にしたり低温にしたりを繰り返していたからと思われる。
フレイザードのヒャドとメラを同時に撃つと威力が倍増の法則が働き、
グラス下部の強度が著しく減少したのだろう。
ざんねんざんねん。
定期的に絨毯がコーラを吸い上げるのでした。


話は変わって、僕達文化放送っ子の三上枝織ちゃんが
最近脚光を浴びてきて一安心。だいたい3年前ぐらいから
井澤詩織と共に成長株の"ダブルしおり"として注目していたのだが、
ゆるゆりでようやくといった感じで上げ調子。
それと、
日高里菜さんの初期主演作品「こんにちわアン」を最近
アニマックスで録り溜めしながら見ているのだが、
声優2年目でこれほどとは驚くばかりだ。
「こんにちわアン」自体も古き良き世界名作劇場のお作法に則った
素晴らしい作品なので、後に別項で語りたいと思う。
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by SOUKA_T | 2011-09-15 19:48 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
2011年 月曜更新第三十七回
月曜です。
皆さん一週間いかがお過ごしでしたでしょうか。


先週は細かい事いろいろ。

■自作汚染マップネタ

(元ネタ:秒刊サンデー

腰越人が恐れるのはシラス養殖の壊滅だけ。
千葉県のさきっちょが盾になって水質汚染なかなかこないんじゃね?
という楽観論がガチ。でも、すぐ隣の藤沢では汚染牛が出た\(^o^)/



■一風堂からか麺に挑戦

エクスリワード完成祝い&聖誕祭に、家のド近所にある一風堂に行ってきました。
予ねてより風の噂で聞いていた【一風堂からか麺】、果たしていかほどのものか。
ゲキカラ麺の雄・中本より辛いとの噂は本当なのだろうか?
一週間前より予定を決め、中本より辛いものを想像しただけで
ヨダレが止まらない日々を送る始末。ゲキカラフリークとは因果なもので、
まだ見ぬ辛きものを想像するだけでゴハンが何杯でも食える。

前日に於いては、晩飯に母がこしらえたゲキカラ麻婆豆腐を食し、
その余りの甘さに「辛い」と訴え悶える母を笑い飛ばし、
「一般に言うこの程度が辛いとは笑止千万、明日の一風堂も
この分ならばたいしたことはあるまい」と、一人勝ち誇った。

いざ当日。朝アニメのプリティーリズムでアスミンの声と
今は無きLISPを堪能し一風堂へ。

1名様を案内され席に着き、間髪をいれず
店員のおねいさんにオーダーを出す。

「からか麺、超特辛、麺カタめで」

すると、店員は聞き返す。

「超特辛は以前よりも辛くなっています、本当に大丈夫ですか?
大変辛くなっていますよ?」

一週間前より覚悟を決めていたこの自分に対して、
それは余りに無意味な問い。

「大丈夫です、辛いものには慣れていますから」

言った。言ってやった。
それは余りに神々しく、雄大にして、偉大。
天外魔境のCMの言葉を借りるなら、我が道に敵なし。

勝ち誇った顔の前に怪訝な表情を浮かべ、
店員はオーダーを承った。

からか麺が主目的ではあったが、
もう1つ目的があった。
それは一風堂フリークの間で評判が良い【もやしナムル】を食すこと。
よくラーメン屋の席に常備されているニンニクや生姜のように
常備されていた。


これがもやしナムル。

以前自作したお手製ゲキカラもやしナムルと比べるべく、
小皿を取り、もやしを1掴み2掴みし、盛る。

そして、箸を取りそれを口の中へ。

「旨い」

率直な第一印象であった。
よく油の乗った艶やかな身と、よく吹かしたやわらかな歯応え。
なるほど、これは噂に違わぬ味わい。このもやしこそが
一風堂の一風堂たる粋そのもの。率直に"旨い"のだ。

だが、次の瞬間。
期待の裏切りを感じる。

「辛くない」

そう、良くも悪くも"旨い"で止まり、上品なのだ。
千の客を相手にするならば"旨い"で良いのだが、
千の内の1人のジャンキーを相手にするには、
余りに普通。凡庸。
我が自作もやしナムルの完成度こそは低く、
見た目も味のバランスもこの一風堂のもやしには並ぶ域ではない。
がしかし、辛さに於いては優った。
試合に負け、勝負に勝つとはまさにこのことを言うのだろう。
顔の右半面で苦虫を噛み、左半面でしてやった笑みを浮かべ、
この後に来るであろうからか麺の程度が知れたことを残念に思った。
「所詮、客相手の辛さなどこの程度」
始まる前に終わった感が、自らの思考を支配し始めた。

それからほどなくすると、両脇に座った客は帰り、
常連らしき客が左2つ隣に座り込む。
景気の悪い話を1つ2つ店員と話し込むのが耳に入り、
この常連アピールとばかりにあれのそれのとよく聞こえる
声で話し込むオヤジがいささか疎ましく感じてきた頃だろうか、
それはようやくやってきた。




「からか麺・超特辛・麺カタめです。本当にお待ちどうさまでした」

用意に手間でもかかったのか、丁重に接する店員に
軽く会釈をし、再び箸を取る。

まずはスープか。一口すする。
勢い余ってもう1口すする。

「フン、旨い、旨いだけか」

更に3口、駄目押しで4口・・・
そこで異変が起こる。

「痛ぇえ!! 喉が、痛ぇえええ!!」

すすったスープが当たる喉の奥が
燃えるように腫れ上がるのではなく、刺されたように痛みを感じる。
辛いのではない、痛いのだ。
全身から汗が噴出す。
一瞬目が霞み、
耳なりが覆い、
首から下に震えが走る。
痛い、ひたすらに痛い。これが辛さの・・・局地?
俺は待っていたのかもしれない、この辛さを、この痛みを、
絶え間なく噴出す汗に悦びを覚えるこの一瞬を。

箸を止め目を瞑った。
口元はほのかにゆるみ、腰を少し浮かして、顎をやや空へと傾ける。

そう、待っていたのだ。
この刻限を。
この悦びを。

この辛さを。

そう念じた後、一陣の風を頬に感じ、目を見開いた。
再び箸を取り、スープをすすり麺をすする。

このスープ、痛い。際限の無い針の山の如く喉を突く。
痛いか、これ以上の辛さは味わった事が無い。

中本以上?
ああ、噂どおりだ。これは中本の辛さの上を行く。
マジスパ以上?
虚空はまだ人の食い物だ。これは・・・
果たして、自分以外がスープを飲み干せるのだろうか?
と思考を泳がせながら、スープをひたすらすする。

喉が壊れるのではないかという恐怖が襲う。
だが、どうしようもなくジャンキーなのだ。
極上の辛さを味わえれば喉の1つなど惜しくは無い。
声と引き換えに辛さで死ねるのなら、それで本望だった。
ダメージによる明日からの影響など、もはや関係無かった。

「辛さのためならば、この喉を持っていけいっ!!」

これが自分の等価交換だった。
何かの快楽を得るには、
それと同等の代価を払わなくてはならない。
真理の扉を開く通行料が喉1つならば、
自分にはそれが安過ぎた。
真理の辛さに届くためならば、
下半身ぐらいならば差し出すだろう。
それほどに、ジャンキーなのだ。

戦った。
自分はひたすらに、
痛みと、暑さと、朦朧としてきた意識と、
戦った。戦い続けた。
レンゲですくってもすくっても無くならないスープ。
無論、全部飲み干さなくてはいけないなどというルールは無い。
そう、こればかりは自分との戦いなのだ。
極上のゲキカラスープを一滴足りとも残してはならぬ。
残せば、自分の負けなのだ。
誰も定めた訳ではない、自分が定めた決まり。
死んでも守らなくてはならない決まりが、そこにはあった。

口の端から垂れるスープが顎を伝う。
そして、その顎にスープが染み込み、
顎に激痛が走る。
俺は、こんなものを飲んでいるのか・・・
馬鹿な・・・いや馬鹿だろう・・・おまえ馬鹿か。
お前って誰だよ、いや俺のことだった。
そうだ、これは戦いだ、自分との、一風堂と俺との。
気をしっかり持て。見失ってはいかん。
飲み干すのだこのスープを。
もはやそれは苦行であった。食事ですることではなかった。

めくるめく快楽に
恐怖と勇気と蛮行が渦巻く。
一歩、一歩と継戦し、感覚が麻痺して意識が半分遠のく中、
ついに



食った。勝ったのだ、勝利したのだ一風堂に。
清々しい笑顔だったろうか、それとも苦悶に満ちていただろうか。
何にせよ地獄を越えた漢の顔をしていたに違いない。

満足し、伝表を持ち立ち上がり、
そして喉がズタズタとなったかすれ声で
会計を済ませる。

外の風があまりに心地よい。
たまらず深呼吸をした時だった。

下腹部が燃えるように熱い。
きた、いつものやつがきた、辛さの後遺症というやつだ。
だが、今回のは少しおかしい。
あまりに重い。熱い。そして、痛い。
汗まみれの中、更に汗が噴出しいやな予感が脳裏をかすめる。
気が付けば家へと走っていた。
部屋へ飛び込むと、立っていられずうずくまる。
まるで腹の中で焚き火をしているようだった、
余りに苦しく、しばらく立ち上がれなかったほどだ。
あれは、全部飲んではいけないものだったのではなかろうか・・・
という思考が支配し、それが順に恐怖へと変わる。
この痛さはヤバイ。生まれる。双子だ、間違いなくこの痛さの質量は双子。
胃がぶっ壊れるかと思った。
ショーナンロケッティアズの管理人、ゲキカラスープを飲み干し
胃に穴を空け自宅にて憤死。そんなフレーズが次々と湧き出る。
それでも、それはそれで本望、辛さで死ねるのなら構わないという
強気が半分を占めていたが、次第に洒落にならない下腹部の痛みが
その強気を1/4に減少させた。「これは死ぬ」その一言が脳裏を支配した。

この期に及んで考え直した、フラグを辿った。
あの時、店員は自分を止めた。
あの時、喉を焼いたスープは異常だった。
あの時、そもそも全部飲み干すとか馬鹿がやる事だったのではないか
あの時、外に出てすぐに吐き出してしまうべきだったのでは
痛みに思考が踊る、巡り巡って、答えは出ぬままに。

だが、あの時ほどじゃねえ
と、いつもなら奮い立つところであったが、
どの時を辿っても、これほどのことが無かった。
恐らく人生で一番死を覚悟した。
それは競艇会場で知り合いと間違ってヤクザを殴った時以上だ。

余りの醜態であった。

顔を上げることも態勢を立て直して座り込むこともできなかった。
OrZ まさにこの状態。
人を呼ばなくて良かった、家から遠いい他の一風堂で食わなくて良かった。
万が一文豪になった場合は、太宰治のパロディで
"恥のまったくない人生でした" からはじまる文を書きたいと常々
思っていたほど、後悔の無い人生を送っていることで定評がある自分だが、
この醜態ばかりは、人に見られていたら一生の後悔ものであっただろう。
それほど酷いことになっていた。

今にもプツ切れそうな意識の中で思った。
「よくこれで死人が出ないな。本当は病院にたくさん運ばれてて
金で解決して口裏を合せてるんじゃねえのか・・・?」と。
そもそも中本より辛いものを出していいのか、
ヤバイんじゃないのか、人死ぬぞ、自分のような向こう見ずの
命知らずなら死ぬまで飲むぞあのスープ。
自分も大盛りにしていたら間違いなく運ばれていたぞ。
そう思考が収束するうちに、なんとか痛みは治まった。

この日は非常に哲学的な体験をした。
死とは何なのか、辛さとは何なのか、真理とは何なのか。
それらを悟った想いである。
それから丸二日、ゲキカラ党としての限界を感じ引退も考えたが、
三日目の夜、ようするに今。またいずれ、あの辛さに挑んでみたいと思った。
ジャンキーはやはり、死ぬまでジャンキーなのだ。



からか麺の一件から一息入れてから一人祝勝会。
もう、すべてをからか面に持っていかれた想いだよ。


・追記
テレビチャンピオンの激辛王ですら「スープは心が折れる」と評してる。
あれ、それじゃ俺もテレビチャンピオンの予選ぐらい通れるんじゃね?
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by souka_t | 2011-09-12 20:30 | 日々よしなし事系 | Comments(0)
【PCゲーム】アパッチ野球道クリア感想

部屋を片付けていたら発見。
知る人ぞ知るPC野球ゲーム界の極北、日本クリエイト製のゲーム
アパッチ野球道。
随分前に買ったはいいが、思うように進行せず積んでいました。
今夏はマイ"キャプテン"ブームがあったので、なにかしらプロ以外の野球ゲーを
やろうかと思っていたところ、ちょうど良く発掘。
プレイするためにマニュアルキーが必要なため、更に数時間かけて
マニュアルを部屋中探索というオバカな展開に陥りましたが、なんとか発見。

昨日の夜からぶっ続けでプレイし、さきほどようやくクリアしたのでその感想です。


まず、何故当時思うように進行しなかったかが判明しました。
練習メニューを設定した後にスケジュールに練習を組み込んでませんでした。
練習の内容さえ設定すれば勝手に練習がはじまり、主人公が毎日街のどこかに
赴きイベントや人材発掘をこなすゲームと勘違いしていたようです。
むしろ人材発掘は最序盤だけで、他はほとんど練習を組み込まなくてはなりません。
要領が分るとみるみるうちに選手が成長し、ステージ後半の強制試合にも
高確率で勝てるようになりました。


これが試合中の画面。
試合進行中は指示を出すことしかできないので、
至ってシンプルかつスピーディーな展開。
序盤は野球ができるようになるのが課題のようなもので、
選手の反応は遅く、簡単なフライも取れるかあやしいところが
なんとも草野球チックでハラハラします。
次第に練習を積み重ねて野球ができるようになり、
ダブルプレーや際どいラインへの打ち分けができたりと
数字上の能力がおもいっきり反映しているように見えました。

また、練習や試合では"カード"という要素があり。
それにより練習項目が変わったり、試合中に変化をもたらしたりと
なかなか良い具合にゲーム進行を面白くする要素として機能していました。


最後の試合に勝った時の記念スクリーンショット。

全6部。こなした試合70戦以上。
主人公を含む2人の投手を中心に育て、序盤は相手の投手を息切れさせる
作戦で乗り切り、中盤はパワー重視、後半から走力・守備に重点を置く
練習計画で勝ち続けました。

全体的に見るとざっくばらんな造りも目立ちますが、
育成ゲームとしてはなかなか面白い部類でした。
何といっても序盤に集めた老人や小学生などの一風変わった選手達への
思い入れが深く、数値の成長具合が上手く試合に反映されているのが良かったです。

公式でかなり遊べる無料体験版があるようなので、
もし気になった方がいらしたら 日本クリエイト アパッチ野球道 でググって見て下さい。
他にも女子野球ゲーとかあるようです。
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by souka_t | 2011-09-11 20:12 | そこはかとなくゲーム系 | Comments(0)
辺見庸【自動起床装置】
第105回芥川賞受賞作品。

本編で、主要人物2人の仕事である"起こし業"を
脅かす存在として自動覚醒装置なるものが登場するのだが、
あまりに具体的な描写があり、そのリアリティから実在するのでは
思ったら、見事に実在した。
http://www.youtube.com/watch?v=3qQV-qAw-4U

元ネタはJRの社員が使っている起床装置らしい。
しかも、ここ数年で一般販売も開始して割と人気商品とか。

本編中では人の手によって起こされる目覚めに比べれば、
機械による目覚めは禁忌を犯した罰に等しいとまでに
強調されていたが、機器を想像する限りは悪くなさそう
とは思った。ダイヤを死守するJRのお墨付きとなれば、
恐らく機器による目覚めでは現行の最善手の1つなのだろう。

さておき、話自体は非常に文学性が滲み出ていて良い。
樹木のうんちくと眠りを結びつけた語りは趣があり、
眠りを軸とした登場人物の造形もリアリティがある。
それら全ては現代社会における人の眠りとは何かを
訴えるに足る内容だった。
そして極めつけはちょっとモヤモヤするラスト。
芥川作品ではもはや恒例なので慣れてきたが、
意外とすっきり終わる作品は少ない。これもそう。

個人的には話の引きが上手かったように思える。
起こし屋ってなに? → 聡って何者? → 自動覚醒装置ってなに?
まさかの聡の彼女登場 → 自動覚醒装置の採用投票 → その後の主人公2人。
という具合に飽きずに読むことができた。
その分期待度が先行してしまい、予想が自分の中の盛り上がりで
上回ってしまったこともあるが、悪くない作品だった。
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by souka_t | 2011-09-09 19:37 | 文学 | Comments(2)