奉天1905 制作ノート3

奉天1905デザイナーズノートその3。


最後はシステムに関してあれこれ。
奉天1905ではウチのお馴染みシステムである3枚プロットアクションが採用されてる。
これがもう長いこと改良に改良を重ねた歴史があり、
順を辿れば、フラッシュノット・戦列ペンギン・POINT:203・シラストピア、
そして今回の奉天1905だ。

始祖であるフラッシュノットでは、ランダムで循環する手札から3枚を出して
その得て不得手で、場のユニットの損害を処理し合うといったものだった。
戦列ペンギンは手札のランダム性を廃して、固定でカードセットを持ち、
判断要素となるローリングシステムとトークンと戦況による複数の勝利条件も
もこの時取り入れている。アイコンインターフェースへのこだわりもこの頃から。
POINT:203ではエリアマジョリティ的な盤面要素を大いに取り入れ1つの派生系を成し、
シラストピアではお題カードを勝利条件に据え、ローリングシステムを
お題と直結する1要素に連結し、3プロットの取っ掛かりを強めるためのイベントカードも
取り入れ、まさに完成形となった。
しかし、
シラストピアは完成形がゆえに、手作業製造では余りに行程が多く、コストも高めであり、
正直なところ手作り制作には優しくない仕様であった。

そこで、今一度戦列ペンギンに立ち返り、
全要素のブラシアップを図りつつ、手作業生産の効率を極限まで上げたのが
この奉天1905である。





プレイ時の写真。

3枚プロットの横に2枚組み合わせカードと1枚の戦況が並ぶ。
このゲームシルエットはまさに戦列ペンギンと瓜二つである



比較。

シルエットこそ兄弟姉妹のようにそっくりであるが、
その内容は全ての面で手が加えられている。


アクションカードの構成はそのままで、
次のカード効果2倍のカードの欠点であった3枚目に出す意義を追加。
その際に微妙にカードの得て不得手にも微修正が入っている。
これによりプロット部分はより完成度を高めた。

そして、ローリングシステムを戦争テーマに合わせて
3方綱引きシステムに変更。
この際に、軍コマ2つ進入で勝利条件の勝因要素が動く
としたのは、テーマ的に"膠着して動かなかった場合"を取り入れたかったためであり、
本来のシステム完成形とするなら、"軍コマの侵入数が多いほうが勝因が進む"と
すべきである。 これはバリアントとしても取り入れられるので、
本作を入手した方は是非お試しいただきたい。 日露戦争のテーマでなかったら
よりスピーディーなこちらを採用していただろう。
テーマが調整を決めた、制作上面白い瞬間である。

そして、トークンの扱いも変更が加わり、システム上カードの数字に直結する要素となった。
場から全て取られたら終了だった前バージョンから、
取り合いの要素が加わり、場から取れなくなったら相手から取って、
全て取ってしまったら負けとなる。 
これは前バージョンと同じ個数のトークンならば
両者間でキャッツボールが続き、冗長な要素となってしまうが、
より少ない個数にすることにより、ほどよい押し引きになり
テーマ性とも合致した。

最後に勝因カード。
これは戦列ペンギンの戦況カードの進化系であり、
以前は直線上の押し引きであったが、なかなかこちらの
勝利条件が達成されないこともあって、本作ではお互い独立した一方通行となり、
進めば絶対に戻らず、良い収束性にもなった。

製造の面でも物凄い工夫がしてあるのだが、
この辺はシステムに関係が無く、言うなればショーナンロケッティアズの社内秘
ともいうべき話なので、いずれ何かの機会で語られるだろう。



そんな訳で、みなさん奉天1905買ってね!




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by souka_t | 2017-05-13 18:47 | 同人ゲーム制作 | Comments(0)
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