選ばなかった冒険 光の石の伝説

二分間の冒険で有名な児童文学の金字塔・岡田淳先生の作品
選ばなかった冒険-光の石の伝説-を読了。


面白かった。
小学生が異世界に飛ばされて冒険しちゃう系といえば、
もう岡田先生なんですけど、やっぱりいいすね。
特に本作はデジタルゲームのロールプレイングが全盛だった
頃の世情がよく反映されてか、二分間の冒険と比べて
より舞台が現代的になったように感じました。

ラストが凄く爽やかに終わるんですけど、
残った不思議がいっぱい。あれはどういうことだったんだろう
これはどうしてそうなったんだろうという疑問が尽きなくて、
人によっていろんな解釈がありそう。

折角なので覚えてる謎を挙げて自分なりの解釈をしてみようと思う。



1.そもそもあの世界はなんだったのか?

眠ることで現実に戻ったりするので、やはり夢の世界。
人の脳の一機能として潜在的に備えている夢想上で世界を構築する
力によって作られている。そしてそれは他者と共有するネットワーク機能
をも備えている。


2.なぜあの世界へ行けてしまったのか?

やはりゲームソフトがキーとなっていると思われる。
そして学校という場所も関連しているのは間違いない。
ゲームソフトと学校にある特定の場所が合わさって
あの世界へ意識が飛ばされる。
これは学校側とゲームソフト会社側が結託した
大きな実験場となっていたのではと思われる。すなわち
次世代バーチャルリアリティを開発してる超大手ゲーム会社による
ソーシャル実験の場として舞台の学校が選ばれた。
被験者は脳機能を操作されるので非常に危険な実験を
秘密裏に行われていたのではと思われる。


4.誰があの世界で主役だったのか?

もちろんユウタではない。そしてマナブでもない。
主役の定義が他大勢と異なる役割を与えられてるとするなら、
逆に「なんの役割も与えられていない者」でも当てはまる。
それはおそらくあの世界を終わらせたアカリである。
ユウタやマナブはゲームを遊び、学校の装置であの世界を夢見るよう
覚醒させられた。 ゲーム・装置の2つの要素を合わせ正規ルートで
至ったのだが、マナブに連れ添ってたまたま付いて来てしまった
アカリは"ゲームをプレイしたことがある"の要素が抜けた
特別な存在だったのではと思われる。
ゆえにあの世界を終わらすことが出来た。


5.闇の王は何者だったのか?

おそらくは最初の被験者。あの世界のベースを作り出した者。
学校の背景で構築されているのは、学校の生徒であるから。


6.闇の王の儀式とはなんだったのか?

光の石は願いをかなえる。儀式はそれを実行する行程である。
そしてその願いとは「世界の存続」。
最初の被験者であり世界の創造者であった闇の王は、
日々争いキャストの絶対数が減る世界の帳尻を合わすために、
光の石を使い定期的にキャストの補充を行っていた。
本来「闇の王」という役割もキャスト間で巡るはずのところ
執拗に自分の世界へしがみつく本編の闇の王は、
もしかしたらクラスカーストの弱い生徒だったのかもしれない。
被験者になりこの世界にハマリこんだ登校拒否児の可能性もある。


7.バトル・メル・もぐら男

NPCであることは違いない。
世界実験の計画者をモデルにしたキャラクターである可能性もある。
もぐら男だけ役割を捨て銃を取る例外行動を起こしたのは、
これまた例外的にこの世界へやってきてしまったアカリと干渉してしまい
AIに変調が起きたからと思われる。


8.剣と魔法ではなく銃と魔物の世界なのは?

ここが自説を難しくする要素である。
小学生が構築した世界にしては、銃とケモ兵士の世界は渋すぎる。
この世界には魔法が存在しないのだ。
たまたま被験者1号(本編の闇の王)がそういう趣味があるとかも
ありえはするが、これは世界構築の際に計画側からある程度ベース設定が
テンプレとして用意されていて、テクスチャを被験者が妄想構築した
とする見方が自然。 わかりやすく書けばゲームソフトと被る部分が
ベース設定。学校とかの背景が被験者がツクった。

9.光の石とは?

夢の世界を制御する装置あるいはプログラムのコア部分。
破壊を願ったことにより世界も消滅した。
また、光の石がキャストの記憶を操作していたため
敗退者はこの世界のことを忘れ現実に戻される。
破壊したためアカリとマナブは記憶がそのままで戻れた。



どうだろう。





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by souka_t | 2015-12-24 10:02 | 文学 | Comments(0)
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