戦列ペンギン・デザイナーズノート その3


最終回はアートワークに関する話。

絵素材を作成するために、大抵図書館とネットで資料を漁ることになるのだが、
戦列ペンギンの場合は既に積み重ねたものが多くあったので比較的資料を漁る
必要はなかった。
ペンギンの種別や特徴に関しては攻城ペンギンの時にこれでもかと調べつくしてあり、
デフォルメドット化はウサギの騎士団とペンギンの軍隊で基礎を固めてあった。
メインに据えるペンギンキャラは少し装備を書き足せば良い程度だった。

なのでキャラは後回しにし、最初に作成したのは背景だったと思う。





実はドット打ちで作成した背景はこの4枚だけなのだ。
しかも、これが原寸大。 レイアウト時にこれらを拡大して配置してある。
その際にドットの味を殺すアンチエイリアスがかからないように技術的な工夫が
施されているが、その話は割愛するとしよう。

基本は極小さく作成し、レイアウト時に大胆に引き伸ばす、
これがショーナンアートワークの基本だが、
特にこういった背景素材ならば更に小さなパターンを作成して並べるだけ
なので、その労力は想像を絶するほど小さい。ネタが揃えば日に20枚は
容易に作成できることだろう。


例えば森の背景の場合は、上の木パターンを並べた上で地面の
凹凸の影が書き加えられてある。
即ち、木1本にだけ全力を注いであるという訳だ。
全体像が脳内にあれば、力の入れ所をセーブしてレイアウトで補うことができる。
そして8ビット16ビットドット絵というものは、相応にしてこの表現が許容される。
この私がドットに傾倒した所以もここにある。


さて、同人ボードゲーム界のドット絵師として名高いショーナンではあるが、
実はドットと並べてもう1つの表現技法を使いこなしている。
それは「ベクター画像」だ
全てドットで打ってるように思われてる節があるが、実は
メインに添えるキャラクター以外はほとんど図形データとして作成してある。



例えば戦況カードは上の画像のように図形を重ねて作成してある。
全てがベクター図形で構成されているのだ。
若かりし日よりドットと並行してベクター図形の編集も習得したため、
ドローイングソフトで描くより圧倒的に早く・美しく・手軽く作成できるようになった。
これはもう慣れの問題なので、ベクター編集に慣れてない人には
倍の時間が掛かるしめんどうくさいことだろう。
悪食が昂じるとこうなるのだ。

アクションカードのペンギンと背景以外は
全てこの要領で作成されている。カードのフレームも全てだ。
絵はほとんど描いてなく、図形を引き伸ばしたり縮めたり位置を合わせたりする
作業が全体の8割を占めるといっても過言ではない。




チップもこのように全てベクター図形で作成されている。
イラストチックな爆発の形をしたエフェクトも、全て図形をいぢくりまわして
作成してある。 ここに手書きの要素はなに1つ無い。



次に、ドットのペンギンを解説していこう。
ペンギンはそれぞれ直立姿勢の素体から作成に入る。
これはデジタルゲームのドット絵にも使われる作法だが、
直立テンプレがあれば、多少の書き足しでポーズを付けられる。



通常の戦列歩兵隊であるジェンツーペンギンの直立テンプレは
上の画像である。これが原寸大で、このサイズでドット打ち編集が行われる。
「極小さく作って 大きく引き伸ばす」 前述した基本だ。
この時点でオプションであるマスケット銃も打つ。 いきなり持たせないのは
まだポーズが確定してないのもあるが、大きさの比較という理由も大きい。
「背丈ほどのマスケット」を実は史実に再現されている。




そして、いくつかのパターンを打つ。
一見微々たる違いにしか見えないかもしれないが、これを拡大すると
その微々たる違いが大きく浮き出る。アクションカードに描かれたペンギンは
だいたいこのような行程で打たれ、ベクター図形で作られたフレームの上に
配置されていくのだ。


 
イワトビ隊長とフィヨルドランド隊長。
マユゲの逆立ちと体系と目の色合いが若干違う。
持ってる人確認してみてほしい。 前進の方がイワトビ、
イワトビペンギンはアクティブで攻撃的なので前進命令の隊長に当てられた。


ハシブト騎兵。 動物に動物が乗っているというトンデモ。
ナポレオンハットに洋装っぽい肩当てというコスチュームもかなりキマっているため
かなりのお気に入りである。


最後はタイトルロゴ。



恐らく今までで一番力を入れたロゴ。
戦列の戦部分に弾丸と歩兵銃、列の部分には大砲と歩兵の足。
ブロックのように上手く組み合わさったショーナン究極のロゴに仕上がった。
ワクワクするデザインだろう?
これも全部ベクター図形で構成されている。フリーハンド要素は皆無。

という訳で3回に渡って書きなぐってみた戦列ペンギンデザイナーズノート。
未プレイの人は是非ともプレイしてみてくれ!
自前通販も行っているぞ!!



戦列ペンギン・デザイナーズノート その1
戦列ペンギン・デザイナーズノート その2
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by souka_t | 2014-07-20 09:31 | 同人ゲーム制作 | Comments(0)
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