ようやく下巻を読了し完結。
序盤のイールの実態を明かしていくまでととコンタクトを試みる展開は
かなり面白かった。ここまで一転二転してイールの実態が生物上の分類で
とんでもないものになっていく過程は最大の見せ場だったと思う。
中盤から結構なし崩しなパニック状態でしたが、
最後の陰謀の流れも順当に伏線を回収しつつ話を畳んでた感じでした。
なんだかんだでアナワクがヒーローポジションだったのも悪くなかったかな。
下巻のほとんどが米空母インディペンデンス内で話が進むのだけど、
艦内の描写がそれなりに細かいのに位置関係が掴みづらい
のが惜しいかな。 ちょっとした見取り図付けてくれると良かったかも。
上中下と全編に渡ってやたらめったら映画の例えをはさんでくるのは、
映画のような作り物な話への皮肉とも取れたけど、
最後の展開はそれこそ映画っぽかった。どちらかというと映画化意識の映画例え
だったのかな。
怒涛の勢いで結構な数の登場人物が召されたのは唖然とした。
中巻でもまさかの人物が亡くなったけど、より一層容赦なく始末してきて、
それこそイールの絶大さと、人の結束の脆さをよく表していたと思う。
よくよく思い返せば、ボードゲーム版から入って原作読んだ訳だけど、
この話からあのゲームは想像できな~い。
よくああなったなあ、ちゃんと対戦ゲームになってたもんなー。
イールとコンタクトを取るためにがんばってる感じはするけど、
コンタクトとって電源ケーブルみたいになにかエネルギーを供給して
くれてる感じだったからなー。てっきり原作ではイールとのコンタクトを
各国が競って新エネルギーを取り合う争いをする話だとばかり!!
良い意味でぜんぜん違った。
この原作でボドゲ作れとなったら、インディペンデンス内の
研究者vsイールの図式で研究者内に米軍の息が掛かったスパイがいるみたいな
正体隠匿協力ゲームしか思いつかないわー。
はいはいパンデミックパンデミック。
という訳で、すごい長丁場でしたが深海のイール面白かったです。
企画止まってるみたいだけどもし映像化したらちょっと見たいかも。