■アートワーク編 ショーナン・ペンギンシリーズ第二段にして ウサギシリーズ第四段に位置する 自作内でのクロスオーバー作品とも言えるものが この ウサギの騎士団とペンギンの軍隊 です。 ここで作品の世界を時系列順に並べてみましょう。 ・慈悲無き大地の大君主 ・ウサギ決死隊 ・ウサギの儀式 ・れーすふぉーざウサギ ・ウサギの騎士団とペンギンの軍隊 ・攻城ペンギン ・ウサギのカレー ・戦列ペンギン(仮) 現在、だいたい真ん中ぐらいの位置づけです。 攻城ペンギンのカードテキスト内で示唆した キングペンギン族がブリテン島へ大移住をし 勢力を確立するまでの過程が再現されています。 さて、人類のいなくなったブリテン島には ウサギの騎士達が暮らしています。 ブリテン島の騎士団といえば、いわずもがな「円卓の騎士」です。 当初の予定では「ウサギの円卓の騎士」というタイトルで 製作が始まり。上の写真のように片方の1セットは 2Pカラーということでモノクロにすることになってました。 続編ではペンギンを出そうと思い、 ウサギのようにドットで再現してみたところ、 意外と良い具合に打てることが分かり、 容易に数揃えることも可能だと判断し、 「ウサギの円卓の騎士」の2P絵に使用することになりました。 それに伴いタイトルも変わり、「ウサギの騎士団とペンギンの軍隊」 となったが、このタイトルの長さはいかがなものかと 最後の最後まで決定稿とするか迷いました。 「ウサペン」という略称をそのままタイトルにしても良かったのですが、 ググってみますと、同名のゆるキャラやサイトがいくつか引っかかるので やめておきました。 加えられたペンギンにより、この作品のテーマが大きく変化します。 ウサギには騎士のモチーフが与えられているので、 ペンギンにも同様あるいは同格の別のモチーフを与えなくてはなりません。 そこで考えたのが、円卓の騎士の敵である「ローマ軍」です。 ウサギカードの単体の勇士に対してペンギンカードは複数の軍を 成してる構成を思いつきます。 このゲーム自体に「ケルトvsローマ」という裏のテーマがついた瞬間です。 それを示唆する要素が実はカード内のデザインに含まれてたりします。 左がケルト模様。 ウサギのカードの下地と裏面の模様に使用されています。 右がローマ模様。 ペンギンのカードに同じように使われています。 一番上に載せた表紙の画像にも使われているので 参照するとよく分かると思います。 このゲームはケルト民族の勇士とローマ軍の戦いを表したゲームでもあるのです。 次にこの属性アイコン。 左がヒトゲノムの形で、人知の力を示し、 右がセラフィムの形で、神聖の力を示します。 実は当初もうひとつ・・・ 緑と泉の形、精霊の力を示す属性も存在しましたが、 これはゲームバランス調整上で消滅しました。 もちろん3つのモチーフは三位一体説に由来するものです。 また、属性の配分はこれから紹介する 騎士のモチーフに密接に関係してます。 例えば、ガラハドをモデルとした聖杯の騎士や 聖槍伝説でも名高いパーシヴァルをモデルとした純潔の騎士などが 神聖属性が与えられています。 以下、ウサギ騎士のモデルを解説。 ・湖の騎士 これはもう名前がそのまま異名となっている 円卓の騎士随一騎士ランスロットがモデル。 右手に掲げられているのが名剣アロンダイト。 カードでは人知の属性が与えられているが、 一説では妖精に育てられたとする説もある。 では、なぜ人知の属性が与えられたのか? それは、聖杯伝説の一節に、ランスロットが 聖杯の出現に眠って立ち会えなかったとあり、 神聖の象徴である聖杯に選ばれなかった ことに起因する。 ・太陽の騎士 午前~正午、太陽が真上にのぼるまでは円卓の騎士で 最も強いとされるガウェインがモデル。 剣は聖剣エクスかリバーのレプリカである人工超剣ガラディーン という設定。 陽の当たりが良い時だけ異常に強いという 伝説を拡大解釈し、彼はロボットとなった。 陽の当たりの良い時間帯はエネルギーの変換が早く、 オーバーロード寸前までの出力を長く発揮できる。 開発者マーリン・ザ・キャロット3世ことマーリン博士により 設計され、ウサギ騎士三原則がプログラミングされている。 よって、ウーサー王への忠誠は絶対であり、 ペンギン軍との戦いで湖の騎士一派が離反する中でも 彼はウーサー王への忠誠を貫いた。 大戦で一度は湖の騎士の策にハマリ機能停止に 追いやられるものの、彼は100年後再び目覚めることになる。 R・アカウサギとして木星圏へと旅立つのだ。 ・聖杯の騎士 聖杯伝説で聖杯を手にする選ばれし騎士 ガラハッドがモデル。頭上にあるのはもちろん聖杯であり、 左手に持つのはガラハッドの伝説に登場する白い盾である。 剣は聖剣エクスかリバーと同じ妖精により作られた対になる 細身の長剣という設定。キャラクターシートは存在しないが ウーサー王の持つエクスかリバーは大剣であり、 上記のガラディーンと瓜二つである。 聖杯の騎士の固体はミドリウサギなのだが、これは非常に 清清しい表情ということになっている。 ミドリウサギは他と比べ色合いがおどろおどろしいため、 4色ウサギそれぞれの人気配分を配慮し、 少しイイ役回りを与えるようにしている。 制作したバッジウサギでもオシャレ度とネタ具合が 群を抜いてるのはそのため。ミドリを応援してやって欲しい。 ・純潔の騎士 聖杯伝説や聖槍伝説でお馴染みパーシヴァルがモデル。 右手に持つのは聖槍ウサギヌス。文句なしに神聖属性である。 失われたオーバーテクノロジーで造られたウサギヌスは セキュリティ機能が厳密に設定されており、 血族以外のDNAが触れて使用されれば周囲2キロメートルの 大気が1000度の高温に熱されてあらゆるものが蒸発する。 血族がライフ全開時に振るえば槍先よりエネルギーシュートが 排出され、有効射程300メートル先の敵を打つことが出来る。 純潔の騎士没後、聖槍は人から人へと流れ、シルクロードを渡り 東の国の1つ楚の国の商人に買い取られる。 同じくマーリン博士によって再設計されて改良が加えられた 聖杯の騎士の白の盾+25もシルクロードを渡り、 楚の商人に買い取られる。 楚の商店ウェブサイトにて一匹のネズミが 「その槍と盾でやりあったらどうなるのヨ」とメールで問い合わせた ことから矛盾という言葉が生まれたとする説がある。 ・竪琴の騎士 剣弓楽器と多様な付属品が示すように 円卓の騎士でも多彩な才能をもち、元々ソロで物語になっていた トリスタンがモデル。こいつのサポート能力が鉄板と テストプレイ時には評価されていた。 デザイン上の各部を語っていこう。右手の弓は 無駄なしの弓またはフェイルノートと呼ばれるトリスタン自作の 必中の弓をイメージしたもの。背にした剣はマルク王の剣。 この剣はトリスタンとイズーが森の中でイチャコラして 二人して眠ってる間にマルク王がひっそりやってきて 二人の間に剣を置いておいたとするエピソードから着想を得て 描かれている。着想といってもドットにすればこんなものだが、 制作時はだいたいそんな小話をこじつけてデザインしている ことを知っておいて欲しい。また、竪琴はトリスタンが狂人になって イズー姫の前に現れる時に持っていたものをイメージしている。 キイロウサギをトリスタンに割り当てた理由もまた、原作のトリスタン がかなりパワーキャラと判断したためであり、原作でトリスタンは 強騎士を何人かタイマンで破るどころか負傷しながら巨大な獣も単機で 打ち破っている。間違いなくパワーキャラであろう。 他のウサギも円卓の騎士のモチーフをしっかり設定して 描かれているので、絵から想像してみてください。 他の詳細は作品画集でも出すことになったら語りたいと思います。 ちなみにペンギンは特にモチーフはありません。 ペンギン側は攻城ペンギンに繋げるための布石がいくつか デザインに反映しているので、攻城ペンギンのアートや テキストと見比べるといくつかの発見があることでしょう。 これでアートワーク編を終えます。 次回はシステム編です。
by souka_t
| 2013-08-24 10:32
| 同人ゲーム制作
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