ロボットと帝国(下)


アシモフ・ロボットシリーズのラスト。
上巻から続き、事件が本格的に始まるのがこの下巻。


上巻で不可解だった相手の行動や思惑が、
この下巻の冒頭からその相手の視点となり、
次々と回答される展開。俗に言うザッピングな話の造りになってる。

スペーサー側の企みと、ダニール&ジスカルドの推測が
交互に進む話はそれだけで面白く、
中盤最大の盛り上がりどころでは、いよいよダニールが
新たな原則を編み出すという熱い展開。
鋼鉄都市からはじまり、このロボットと帝国までに至る
まさに集大成な発芽はなんとも感慨深い。

これまた今回もラストで驚愕の結末があって、
それが銀河帝国シリーズに見事に繋がるところなどは
お見事としか言いようがない。

しかし、惜しむらくはスペーサー側の計画かな。
執筆順からしてファウンデーションの彼方の時点で
伏線が張られてて見事ではあるのだけれど、
発案者の計画では150年かけて成果を収めるって
気が長すぎだろう。スペーサーが長寿であること抜きにしても
計画の協力者が逸る気持ちも分からないでもない。
あと、計画について語られる場面
「地球がユニークであるのは、第三のー」
といやらしく寸止めで内容の断片を示すところ。
あれは地球のユニークな衛星である月を利用する
なにかしらの計画かと思って大仕掛けを期待してしまった。
星継ぐの読みすぎだなー。
実際の計画も小型核反応増強装置というSFがジェットを
駆使するとはいえ、ちょっと地味すぎたのが残念。
やりとりの内容は十分面白かったからよかったけど・・・。


これでようやく長編ロボットシリーズコンプ。
短編のミラー・イメージはどうしようか考え中。

いやはや、素晴らしい長編だった。
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by souka_t | 2013-05-31 00:19 | 文学 | Comments(0)
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