【文学】ファウンデーションの彼方へ 下巻


この前読んだ上巻の続き。

30年ぶりに執筆した続編という作品背景を持ちながらも、
違和感が少ない。前三部作のラストに感じた印象と、
今回ラストの読み手をまくし立てるが如く一転二転する会話劇に
同様のものを感じた。 次回を匂わすちょっとした不協和音を含めて大満足だ。
まごうことなき傑作。

めまぐるしく人物視点が切り替わり、
細かな描写と会話劇ですこーしづつすこーしづつ三勢力がにじり寄る
展開は、たった2冊だというのに濃厚かつ長く感じた。

前作の最後が最後だっただけに、
ミステリとしか読めなく、登場する人物全てを疑って読んでしまうのだけど、
最終的にそんなことよりももっと驚くべき大オチが用意されている
ことがニクイ。それがまた会話中にしっかり示唆されているのだから、
用意周到というべきか…。
30年も続編執筆を渋ったわりにノリノリじゃないですか。

主人公が究極の3選択に迫まれるところは
なかなかの名シーンだった。
昨今の作品だったら、「俺はその中のどれも選らばねえ!」
ってなると思うのよ。というか、そうなることが許される風潮があると
思うのよね。選択後に理知的に決めたことをしっかり解説しちゃうあたりが
SFらしいというかアシモフらしいというか、そういうところが大好きだな。

今年の読書はここで区切ってしまおうかと思っていたけど、
次のファウンデーションと地球も読みたくなってきた。
引きが上手すぎだよ、気になって仕方が無い。
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by souka_t | 2012-12-16 08:33 | 文学 | Comments(0)
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