【文学】夏への扉


アシモフを堪能したら、次はハインライン読むっきゃないだろうってことで
これまた傑作と名高い"夏への扉"。

噂に違わぬ面白さだった。
まず、猫好きは必読の書と言っても過言じゃない。
夏への扉読まざるもの猫好きにあらずと言っても良いほどだ。
猫愛に満ち溢れ過ぎている。これほど猫に対して理解と敬意を
持った文を見たことがない。世の猫好きはオススメどころか必読。

翻訳者が柔軟なのかハインラインがポップなハイセンスなのか
この1冊じゃ分らないのだけど、今年読んだSF小説の中では
群を抜いて読みやすかった。
主人公ダンは技術屋肌で、ハードSFお決まりの議論展開より
どうでもいいから手を動かさせてくれ的な孤高な発明家っぽい
調子であるため、小難しさより明快さが際立つ内容。
たぶんその辺りが読みやすさの所以。

50~60年代に原本が出たことを思うと、
本編に書かれた2001年の未来像が余りに眩し過ぎる。
それに伴なうこの想像力の凄さにはただただ感嘆するばかり。
だけど2012年にいる自分にしてみれば「ざんねんでしたね」と言わざるを得ない。
お手伝いロボットは全然一般的ではなく女性は家事から解放されず、
服も未だボタンとジッパーがついていて、
製図機もソフトはあれど未だアナログが主流、
立体映像の映画は3Dと呼ばれる子供騙しですよ。

未来表現のワクワク具合も凄かったけど、
時間転移の理論のハッタリ具合も良かった。
今では光より速く動けとか、空間をねじれさせるとかがお決まりだけど、
50~60年代ってああいうのが主流だったのかしらン。

ラストの未来万歳具合は、
星を継ぐものの人類万歳に通じるような
賛美っぷり。
ハインライン先生、自分達はいますよ その未来に!
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by souka_t | 2012-11-16 04:17 | 文学 | Comments(0)
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