【文学】銀河帝国の興亡3

ファウンデーションシリーズ初期三部作の完結編。
今回は前回の敵であった存在とその部下2人による探索劇、
そして時代は一世代半ほど飛び、まさかの14歳の少女が活躍する心理戦。
ここにきてキャラクター小説色が濃くなりつつも、
初期に固めた設定を充分活かしかつ散りばめた伏線を
見事に収束させた傑作SF小説でした。

前巻からの直接的な続きであるため、
前巻のクライマックスで盛り上がりに盛り上がったところから
同じ熱量のスタート。
続編で敵側の視点になるっていう昨今の作品でもよくある
展開で、チート級の能力をもった強大な敵側の視点になります。
その能力がとんでもないため、逆に相手はどんな詰め将棋を
展開してくるのかというワクワク感はかなりのものでした。
それらが前半のエピソードで、そのクライマックスでは
前巻からほのめかしていた未知なる存在がいよいよ直接的に
絡んできます。 ここでの盛り上がりは最高潮。
未知なる存在達がより一層あやしく、ミステリアスな存在に強調されていって、
「いったいどういうこと!?」ってなるんですよ。

それで、いよいよ後半はその未知なる存在達に対して本格的に探査を
開始しようと次の世代が動き出すんですが、ここで面食らった!
まさかの14歳の少女の作文から始まる後半戦のスタート。
この肩透かし感はアシモフに惚れる。やばい。
一気にポップな雰囲気を撒き散らしながら、重厚な話はどこいった、と。
けど、ここがまた上手いところで、所々に未知なる存在の会話劇が
挟まれてるんです。ぽかーんとさせても飽きさせないし掴んで離さない。
そして、気づけば完全にミステリー展開に移行。
ハイライトシーンでのメインキャストらから語られる自説の
ぶつけ合いは、ある種、星を継ぐものに通じるものがある。
そして最後に明確な回答がポーンと出て、おまえはあいつだったのか!と
もう完全にミステリ。

いやはやー 面白かった。
図書館で借りたけど、早川版を家に揃えておきたいと思ったほどです。
SF小説としては間違いなく傑作でした。
しかし、これの映像化の話があるそうですが、
果たして映像化に向くんですかねえ・・・。
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by souka_T | 2012-09-10 19:53 | 文学 | Comments(0)
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