新説チャトランガ 第六回


チャトランガに関してウィキペディアでも参照されている
増川宏一先生の著書「将棋の起源」を図書館で発見。
内容は日本の将棋のルーツや伝来経路を探るのが主だが、
起源に関する項目では四人用チャトランガに関する
貴重な記述が多く、大変参考になりました。

特に気になった記述をまとめると

・当初、駒は戦車だけだった。駒が重なり戦いが生じ、
 1つを取り除いたら出発点に戻ったとされる。アウエルバッハ説
・当初、賭け金が設定されていたため、非常にギャンブル性の強いゲームだった。
 ・王が1つの升目を占め、他の王がその升目に来ると賭金を得た。
 ・その時対置された側の王を取れば二倍の賭金を得た。
 ・もし同盟者の賭金を得た時はその軍隊の指揮権も得る。
 ・駒それぞれに点数が設定されていて賭金に関わる。王が最高点。
・他の王駒を得て、自分の王が取られた時は手中の王を盤上に戻す。
・向かい合ったプレーヤー同士合意で同盟することができ、
 王をはじめの升目に復活させる。プリチャード説
・将棋は2人で指す物という先入観により、1970年代まで4人制の
 認識はほぼ無かった。4人制の研究は比較的新しい観点。
・アラビアに伝播して象が僧正になったのが象消失のゆえん。金田一説
・チャトランガに関する最古の文献「ハルシャチャリタ」「ラグナンダーナ」


これは面白い!
私が度重なるテストプレイで模索した結果の1つに、
「駒に点数があるのでは?」という疑問があったが、
まんま示唆されているではないか。
同盟関連の設定も、4人制から2人制に至るための過程であったのかもしれない
という説も面白く。そもそも4人用で同盟って必要か?という疑問と一致し
参考になった。

これらから再度考察すべき課題が増えた。
まず、ギャンブル性の高い内容だったとする説から、
盤・サイ・駒に加え「チップ」の要素を想定した
ゲーム性が必要なのではという課題。
次に、変に同盟を組むよりバトルロイヤルという体で
遊んだ方が盛り上がるとして一蹴した同盟ルールの再検証。
この2つは急務となった。

そして、自宅会で対人プレイを試行した結果。
プレイアビリティを高めるためロッドタイプの4面ダイスの
採用が必須と分かった。
こちらもいろいろ考えてはいるものの、意外な苦戦中。
四面鉛筆を使用する → 無地の四面鉛筆がなかなか売ってない
木材加工 → 加工スキル皆無、一からの修得が必要。
ペーパークラフト → 要検証
といずれも新しい加工法に挑まなくてはならない状況に追い込まれた。


本夏となり、新説チャトランガも正念場を迎える展開となった。
考古学と歴史学そして伝統遊戯を交えた今回の取り組みは
最高に刺激的だ。今年中の完成を目指したい。
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by souka_t | 2012-07-31 08:17 | 同人ゲーム制作 | Comments(0)
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