玄月【蔭の棲みか】
第122回芥川賞受賞作品。

在日朝鮮人集落のお話。
戦時からいる在日朝鮮人と次第に幅を利かす韓国人労働者、
更に中国人労働者が加わり集落が変わり行く様を上手く描いている。
主人公は戦時からいる朝鮮人の老人で、彼の視点から
語られる集落の推移が面白く、草野球チームの世代交代から
時代の流れを著す手法なども見事だと思う。
砕けて散っていくような妙に清々しいラストも嫌いじゃない、
所々に散見する問題提起や社会風刺も見事なほどに
集落のお話という一本柱に繋がっている。
こういった散漫さの無さが個人的には気に入ったところで、
比較的近年の作品なだけに読み易いところも好印象。
陰鬱でトゲがあり苦虫を噛み締めるような話ではあるが、
作品的に物凄く小奇麗にまとまっていると感じた。
芥川作品の中でも割と良作の部類。
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by souka_t | 2011-12-11 06:01 | 文学 | Comments(0)
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