怨霊研究者の教授と怨霊研究の権威の画家が
テレビ番組に呼ばれて対談するお話。
上手く乗せられて当て馬に仕立てられる
教授が可哀想ではあるが、あまりに見え透いた
プロデューサーに結局ホイホイと従ってしまってる
のだから自業自得といった感じだ。
作品の諸所に散りばめられた怨霊と土着信仰の話は、
手塚治虫の火の鳥でも同じテーマになったエピソードが
あったのを思い出した。、
土着信仰を征した仏教の力が対談の最後の焦点となっていて。
短いやりとりながら、このあたりは非常に興味深い。
そして何よりも結末にある蟹が蛇に群がる絵が、
そのまま登場人物の置かれた立場を表しているのが
上手い。気が狂わんばかりのの教授の醜態が
味わい深い最後を演出していた。
個人的にこういった短編は好き。