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【ライトノベル】"文学少女"と死にたがり道化


最近のラノベはどれほどのものか調べるために読んでみた。
というのは嘘で。
花澤香菜ちゃんが劇場版で熱演したと聞いて読んでみました。


とにかく太宰治を読みたくなる話だった。これに尽きる。
全編に渡って人間失格を絡めたミステリ調のお話なのだが、
その端々で文学少女・遠子先輩の語る太宰話は太宰愛に満ちている。
とくにラストなどは結末よりもその太宰愛に満ちた先輩の
長台詞の方が衝撃的。

それが故に文学少女というキャラクターの魅力は
読後寸前に充分伝わる内容なのだが、この異質な
妖怪が序盤から自然と物語上に存在するおかげで、
全編に渡って大仕掛けであるはずの太宰を絡めた謎かけが
"妖怪もいることだしもう幽霊の仕業でいいだろ"的な
感じで読んでしまったのが勿体無い。

それでも充分に面白かった。
学園モノ・部活モノ・トンデモ先輩モノと
要素を拾ってみればかなり王道なライトノベルだが、
なかなかにして読ませるものがある。

ちなみに学園モノ・部活モノ・トンデモ先輩となると
自分の中では 究極超人あ~る が元祖だが、あれは漫画だったな。
by SOUKA_T | 2010-12-10 04:48 | ノベル | Comments(0)
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